木枯らし1号とくじら12号

朝。いつもの道を駅に向かっていると、黄色いウェアを着たランナーが反対側の道路を駆け抜けていった。

健康のためダイエットのために走っているランナーとは走る目的が違う、ただただ走る行為の極限を突き詰めるガチランナーだ。

40代くらいと思われるが彼らに年齢など関係ない。寒さも関係ない。体と精神を研ぎ澄ました猛者である。

先日木枯らし1号が吹いたとニュースでやっていた。木枯らし1号ってなんだろうと思い調べてみた。

木枯らし1号とは晩秋から初冬にかけて初めて吹く、風速毎秒8メートル以上の北よりの風のことらしい。

東京地方と近畿地方でこの北風が観測されると、気象庁木枯らし1号のお知らせを出すらしい。

毎秒8メートルを超えなければ木枯らし1号にはなれないようだ。毎秒7・9メートルのギリギリ木枯らし1号になれなかったただの北風もいたのだろう。

ニュースで木枯らし1号という言葉を聞いたときにくじら12号という言葉も頭に浮かんだ。

くじら12号とは1997年発売のジュディアンドマリーの11枚目のシングルだ。

わたしはこのくじら12号という曲が割と好きだった。Over Driveやそばかすほどの代表曲ではないがなんか好きな曲だ。

このくじら12号という曲は、なにを歌っている歌なのか歌詞がよくわからない。

冒頭の歌詞は「クラッカーとチーズとワインでフル回転のスクリューはグウ」冒頭からわからない。

そもそもくじら12号ってなんなのか?木枯らし1号を調べたついでにくじら12号についても調べてみた。

ネットで調べてみると意外な事実がわかった。くじら12号はサッカー日本代表を応援している歌だった。

くじらとはくじらを食べる日本人のことで、12号の12はサッカーのサポーターの12番目の背番号ということらしい。

サビの歌詞は「太陽が目覚めたらあの船で行こう寄り添って 雪解けを泳ぐくじらみたいな まだ誰も知らないあの空の果ては きっと眩しすぎるガラスの扉 ドルフィンキックで痺れてみたいな」

太陽とは日本代表の日の丸のことをさしている。

日本が初めて出場したフランスワールドカップは1998年で、くじら12号がリリースされたのは1997年。

ジョホールバルの歓喜は1997年11月16日で、くじら12号が発売された段階で日本代表はまだワールドカップに出たことがなく、サッカー日本代表の悲願達成をこっそり応援する歌だったのではなかろうか。

最後の「ドルフィンキックで痺れてみたいな」ではドルフィンキックとサッカーのキックがかかっている。

木枯らし1号が吹いたおかげでくじら12号について詳しく知ることができた。